自己分析のやり方【Step7】人生100年時代に必要な入社後のキャリアの描き方

あなたは「社会に出たあとの人生プランはありますか?」
自己分析のやり方Step7でお伝えしたいのは、就職活動のゴールはどこかの会社に入社することではなく、入社後に理想のキャリアを描き進められる状態をつくっていくということです。
Step7では一人ひとりの「キャリア形成」について考えていきます。
そうすることによって、目先での企業選びやキャリア形成ではなく、ビジネスで成果を出している人に多い、人生を中長期的視点に考えられる人になるための就職活動にすることが可能です。Step7を通してより良い状態をつくっていけるようにします。
Step7では将来のキャリアプランを考えていくよ。

できれば良い人生を送りたいです!

自分が目指したい理想のキャリアを描くことが大切です。キャリアについてじっくり考えましょう。

キャリアとは?
「キャリア」と聞くと、多くの人が「就職活動」や「将来どんな仕事に就くか」をイメージすると思います。もちろんそれも大正解です。但し、キャリアにはもう一つ、もっと広く人の人生そのものに関わる大切な意味があります。
この二つのキャリアの考え方を知っておくことは、納得のいく就職活動をするためにも、そしてこれから長い人生を自分らしく生きていくためにも、とても強力な武器になります。
キャリアに二つの意味があります。

仕事だけのことを考えるのか?人生全体を考えるのか?ってことですよね?

その通り。人生100年時代。20代前半で社会に出ていく人が多いけど、これから80年続く人生をよりよくするためにとても大切な考え方です。

狭義のキャリア
「狭義のキャリア」とは、仕事のみにフォーカスし社会に出てどんな仕事で、どう成長したい?のことです。
これは、いわば「仕事のキャリア」のことで、学生が就職活動でまさに考え始めるキャリアです。
どんな会社に入って、どんな仕事をしていくか?ということが狭義のキャリアです。就活生はだいたいここから考えるよね。

具体的に考えると…?
- 「どの業界に行きたいか、どんな会社に入りたいか?」
- 「エンジニアや企画職など、どんな職種で専門性を身につけたいか?」
- 「将来はチームをまとめるリーダーやマネージャーになりたいか、それとも専門家としてスペシャリストの道を究めたいか?」
学生の今でいうと…?
あなたが今、自己分析で「自分の強み」を探したり、業界・企業研究をしたり、インターンシップに参加したりするのは、まさにこの「仕事のキャリア」の第一歩を踏み出すための準備です。
履歴書に書く「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」も、企業に「仕事で活躍できる自分」をアピールするためのものです。
この「仕事のキャリア」をしっかり考えることは、社会人としての良いスタートを切るために非常に重要です。
広義のキャリア
「広義のキャリア」とは、仕事も含めて、どんな人生を送りたいか?のことです。
これは、キャリアを仕事だけのものと考えず、もっと視野を広げた「人生そのもののキャリア」のことです。別の言葉で表現すると「ライフキャリア」とも言います。
仕事は、人生の一部という考え方です。
「キャリア=働く=人生」を考えているのが広義のキャリア。できるビジネスパーソンは自身のキャリアを広義のキャリアで考えている人が多い。学生のうちからこの感覚を持てたら最強なので、今のうちに思考をするクセをつけておこう。

具体的に考えると…?
- 大学生活のすべてがキャリア
サークル活動、アルバイト、ゼミの研究、友人との何気ない時間、趣味に没頭した経験、留学や旅行 等々、これら一つひとつが、あなたが「何に喜びを感じるか」「何を大切にしたいか」を知るための貴重な経験であり、自分自身のオリジナルなキャリアとなります。
- 仕事以外の未来も考える
「地元でのんびり暮らしたい」「いつかは海外で働いてみたい」「趣味の時間を絶対に大切にしたい」「家族との時間を最優先にしたい」「社会の問題を解決する活動に関わりたい」といった、仕事以外の希望もすべて含みます。
この「人生そのもののキャリア」は、あなたが人生の主人公として、どんなストーリーを描きたいかということです。
なぜ「人生全体のキャリア」を“今”考えることが大事なのか?
「そんな先のことは、社会人になってから考えればいいんじゃない?」と思うかもしれません。でも、学生の今だからこそ、この広い視点を持つことに大きな意味があります。
就職活動の「自分だけの軸」が見つかるから
「給料が高い」「有名だから」という理由だけで会社を選ぶと、入社後に「何か違うかも…」と悩んでしまうことがあります。
でも、「人生全体のキャリア」を考えていれば、
「趣味の時間を確保したいから、ワークライフバランスを重視する会社がいいな」
「将来地元に帰りたいから、全国転勤のない会社や、地域に貢献している会社を探そう」
「人の役に立つ実感を得たいから、お客様の顔が見える仕事がいいな」
といった、自分だけの会社選びの軸が見つかります。
これは、面接で志望動機を語る時にも、他の誰でもないあなたが考える自分自身の言葉となり、説得力が増します。
人生は「就職がゴール」ではないから
これからは「人生100年時代」。大学を卒業してから、とても長い時間が待っています。もしかしたら、会社を辞めて独立するかもしれないし、全然違う業界にチャレンジする可能性もあります。
どんな未来だとしても「自分はこういう生き方がしたい」という土台(人生全体のキャリア)があれば、変化を恐れずに、その時々で自分にとってベストな道を選んでいくことができます。大学時代の多様な経験は、そのためのしなやかな筋肉になります。
人生の節目はキャリアを考えるチャンス
高校を卒業するまでは、自分の未来を考えるといっても、どこの大学、専門学校に進学すればいいかがメインだったはずです。
もちろん中学や高校を卒業したら働かなければいけない人も世の中にはたくさんいらっしゃいますが、“大学生である”ということが、将来を真剣に考えやすいメリットであるとも言えるでしょう。今や、インターンシップの情報も大学生であるからこそ得られるものが多いからです。
では”自分の人生をより良く生きていくため”には、いつから”あなたのキャリア”を考えればいいのでしょうか。「寝る前に毎晩考えることを日課とする」なんて必要はありません。キャリアを考えるときは、私たちの人生の中では自ずと出てくるものだと思います。それは”人生の節目”といわれるときです。
よく元旦とか年始に今年の抱負を考えるよね。そんな感じ。

私は、年末に一年を振り返って、お正月に今年やることを決めてますよ!
確かに、何かで区切りがあるのは、将来を考えるのに良いですよね。

人は節目節目で未来を考えて前向きになれるよね。シンプルに気持ち良いよね。

自分の「want」「can」「must」を書いてみよう
ここまでのワークを改めて振り返り、自分の「want」と「can」と「must」を具体的に言葉にしてみましょう。
- 「want」とは、あなたがしたいこと、あなたの夢
- 「can」とは、あなたにできること、あなたの能力
- 「must」とは、あなたの夢を叶えるためにしなければならないこと
これまでのStep1〜6で行ってワークを振り返って書いてみましょう。 want(あなたがしたいこと、あなたの夢) can(あなたにできること、あなたの能力) must(あなたの夢を叶えるためにしなければならないこと) |
人生100年時代を生きるうえで、大学を卒業後の職業生活が長く続くということです。“職業”という仕事時間が、自分のプライベートにも大きく影響を与えるものだからこそ、この自己分析を通して、これから先のあなたの未来を真剣に考えていきます。
「want」「can」「must」で未来を考えると、自分の進む方向性が見えやすいですね。

自分にウソをつかなくて良いので、書き出してみましょう。

キャリア形成において重要なインターンシップ
そこまで考えた上で、その先にあるキャリア形成の機会が「インターンシップ」です。
頭の中で考えるだけでなく、実際に会社や働くことがどうであるのかを見る、知ることが大きな気づきとチャンスを生む機会です。
ひと昔前は、あの会社に入れば一生安泰などという考え方がありましたが、多様性や専門性がより重視される現代は、転職や起業も一般化していくことが想定されます。ひとたび社会人になれば安心、ではなく、なってからも自らのキャリアをしっかりとデザインする能力を向上させることが大切です。
インターンってどんな基準で選べば良いんでしょうか?

ここから目的別にどんなインターンがあるか解説していきますね。最近は中身や規定がかたまって充実しているので、選択ミスしなければかなり良い経験ができると思うよ。

自己分析をしてきているので、目的が明確でインターンを選んだり参加することが楽しみです。

学生のうちにインターンシップに参加をすることで、主体的に自らのキャリア形成を考えることができます。産学が提供するキャリア形成支援活動に積極的に参加をして、自らの適性に合った就職につなげていきます。
2023年以降の新たなインターンシップでは、参加した学生が企業の実務を必ず体験するものがあります。
これらの中からご自身が参加したいものを選んでみましょう。目的や就業体験の有無、参加期間や実施時期もそれぞれですから、キャリアセンターや就職課などで詳細を調べていくと良いと思います。
学生のキャリア形成に支援活動は4類型
タイプ1:オープン・カンパニー
目的:個社や業界に関する情報提供・PR
代表的ケース(おもに想定されるもの):企業・就職情報会社や大学キャリアセンターなどが主催するイベント・説明会
就業体験:なし
参加期間(所要日数):短期間(単日)
タイプ2:キャリア教育
目的:働くことへの理解を深めるための教育
代表的ケース(おもに想定されるもの):大学等が主導する授業・産学
協働プログラムや企業がCSRとして実施するプログラム
就業体験:任意
参加期間(所要日数):授業・プログラムによる
タイプ3:汎用的能力・専門活用型インターンシップ
目的:就業体験を通じて、自らの能力を見極める(企業は学生の評価材料を得る)
代表的ケース(おもに想定されるもの):企業、大学等が企業または地域コンソーシアムと連携して実施する、適性・汎用的能力ないしは専門性を重視したプログラム
就業体験:参加期間の半分以上の日数を職場での就業体験に充てる。現場では職場の社員が指導、終了後、学生にフィードバックを行う参加期間(所要日数):汎用的能力活用型は5日間以上、専門活用型は2週間以上
タイプ4(試行):高度専門型インターンシップ
目的:就業体験を通じた実践力の向上(企業は学生の評価材料を得る)
代表的ケース(おもに想定されるもの):ジョブ型研究インターンシップ、高度な専門性を重視した修士課程学生向けインターンシップ(仮称)
就業体験:必須
参加期間(所要日数):ジョブ型研究インターンシップ・・・2ヵ月以上、高度な専門性を重視した修士課程学生向けインターンシップ・検討中
この4つのタイプから、ご自身で選んで賢くインターンシップに参加をすることで、ぼんやりとしか見えていなかった自分の未来像が多少なりとも見えてくるかもしれません。
どう生きるか、どうあるべきかという「キャリア形成」に正解はないと思います。常にあなたらしく、主体的にキャリア形成に取り組んでいくことが重要なのです。
自分の将来の方向性がある程度定まっていると、それにつながるインターンを選びやすいですね。

その感覚がとても重要です。インターンに参加すると、実務のスキルUPや、企業選び、業界研究、ガクチまで作れてしまうので就活と言いながら学びの機会。

参加してモヤッと感じたら、それはそれで自分に合っていないことがわかるのでチャンスですね。

将来のライフプランをイメージする
<書き方のポイント>
- まずは左枠に年齢を書き入れます
- 次に「仕事」の欄から書き進めてください
- そして、「結婚を含めたプライベート」「その他(自己研鑽)」は、「仕事」とは切り離して、本当に自分が思い描く理想像を素直に書き入れてください
仕事 | 結婚を含めたプライベート | その他(自己研鑽) | |
5年後 ( 歳) | |||
10年後 ( 歳) | |||
20年後 ( 歳) |
「仕事」に対する考え方 「結婚を含めたプライベート」に対する考え方 「その他(自己研鑽)」に対する考え方 |
なんだか難しそう・・・。

下記に解説を記載したので読み進めてください。簡単だよ。

夢は諦めずにモチベーションの軸にする
これは企業に提出するものでないので、偉そうなことや格好つけたことを書かず、真っ正直に、5年後、10年後の自分が、どんなふうになっていたいかを、素直な言葉で書き込みます。
「仕事に対する考え方」
(例A)
5年後・・・1つもしくは2つの部署を経験し、仕事の基本的なことをマスターした上で、新人の手本になる存在になること。
10年後・・・海外出張を少なからず経験し、課長くらいまでは昇進したい。役職はつかずとも、部下の面倒を見る立場として仕事を任せてもらえる存在になること。
20年後・・・海外支店勤務。ロンドン支店長となる。
まず、「仕事」に対する考え方ですが、たとえそれが叶わぬ夢であっても結構です。
素直な願望を自分で打ちさないこと、つまり夢をあきらめない姿勢こそ、”頑張ろう”という一番大切なモチベーションの軸になるはずですから。
ここに書いたことは、あなたにとって非常に大事にすべきことなのです。
あなたがイメージする理想の家庭・プライベートについて
次に、「結婚を含めたプライベート」に対する考え方についてです。これもまた、自由に思いつくまま、素直な言葉で書いていきます。
結婚なんてイメージできません・・・。

理想やイメージで良いので書いてみよう。どうしても難しい場合は、あえて結婚には触れず、プライベートをどうしてていきたいかにフォーカスしてみよう。

注意していただきたいのは、つい先ほど書き上げた「仕事」に関する願望と、その都度リンクさせる必要がまったくないということです。
言い換えれば、「仕事」は仕事として先に考え、「家庭・プライベート」は仕事と完全に切り離して考えることが大切です。
まだ正社員としての社会経験がない学生の場合、真の意味での仕事の厳しさはわかりません。さらに皆さんの考え方の中には、あくせく働くことをよしとせず、もっと自由に、もっと楽しく暮らしたいという考え方も多々あるはずです。
まさに個の時代。会社や他人にとらわれず、束縛などされずに、自分の道を進みたいと願う方も多いことでしょう。
したがって、先に書いた「仕事」と照らし合わせながら考えてしまうと、どうしても無理が出てきます。仕事に合わせてしまうと、自分がプライベートでやりたいことが物理的に無理とわかり、結局、仕事に合わせて書いてしまうことになります。
これでは本末転倒です。せっかく内定をもらっても、就職して働き始めたあと、「こんなはずじゃなかった・・・」と辞めたくなってしまいます。だからこそ、あなた自身のもっと自由な価値観でそれぞれを書くこと、これが大切なポイントです。
「結婚を含めたプライベート」に対する考え方
(例B)
5年後・・・結婚しても、夫婦共働きをしている。
10年後・・・子供が2人。夫婦で育児休暇を賢く活用し、正社員として働き続ける。
20年後・・・正社員としての仕事はやめて、自分の夢である小さな花屋を開く。
「仕事」と「家庭・プライベート」のキャリアデザインを両立させるには?
例Aと例Bを御覧ください。少なくとも、この学生の場合には、前述した例Aの仕事のキャリアが成り立たなくなることがわかります。
しかし仮に「仕事」と「家庭・プライベート」のキャリアデザインがまったくと言っていいほどかみ合わなくても、心配しなくてもいいと考えています。
ここで見逃してはいけないのは、あなたが選ぶ企業に、
育児休暇制度が整っているか
育児休暇が夫婦ともにとれるか
海外勤務制度はあるか
などを確認しておきます。
とについては、社内制度が規定として存在しても、実際にはとりづらいという企業内風土がまだ残っているところが少なくありません。このあたりは、OB・OG訪問などで賢く調べておくことをお勧めします。
これ以外は、実は、働き始めてから考え方が自然に変わることがあるのです。”思うとおりにはいかない”のが、人生の醍醐味かもしれません。
夢を見るなということではなく、もっとおおらかに自由に、今、目の前にある日々を楽しむという姿勢も生き方としては大切なことなのです。
もし、仕事とプライベートの両立をしたいなら、その両立が実現する職場や働き方ってどんなだろうと考えてみることが大切。

仕事もプライベートも欲張って考えてみたら、現実的ではないプランができてしまいました・・・。

それはそれで良いです。現実的ではないプランを、どうしたら現実的にできるかを考えるのも含めてキャリアを描くことです。

いつしか本当に、右に行くべきか、左に行くべきかという大きな決断を迫られたとき、両方を選べる人などほとんどいないのですから、そのときは覚悟を持って、どちらかを選び、どちらかを捨てなければなりません。
そのときの選択の軸が仕事なのか家庭・プライベートなのかは、あなた自身が決めることですが、そこから先はまた、自分の決めた道を一生懸命歩いていく。その繰り返しが人生です。
いつしか自分自身の長い人生を振り返るときに、「良い人生でだったね」と思える人になりたいものです。
さあ、いかがでしょうか。あなたにはどんな人生のビジョンが描けましたか?
自分の将来について、家族や頼できる人と一度は話し合っておこう
次にやるべきことは、そのキャリアデザインが現実的かどうか、または少しでも可能性があるかどうかを考えていくことです。
ここからは自分一人ではなく、周囲の方とのすり合わせも必要です。

良い機会なので、お母さんと将来について話してみます。

もちろん未来はどう変わるか、そんな先のことなどまったく見えない昨今ですが、たとえばあなたが一人っ子で、地方から勉強のために都会へ出てきたとしたら、20年後も東京で働きたい、または海外勤務をしたいと考えたときに、それが本当に可能なのでしょうか。
私個人の意見としては、親が何と言おうと、個人の気持ちを尊重することはおそらくできると考えています。子供の夢の実現ために親が我慢することを、ほとんどの親はいとわないはずですから。
親に対する子供としての責任をいつから考えるか、これは人によっても家庭環境によっても様々です。それでも人によっては、このような将来像をも考えている学生がいるのも事実です。
そんな学生の例を挙げると、20年後まで営業職で一流になりたいという夢は持ちつつも、5年後は故郷に帰り、実家から仕事に通い、親の面倒も将来は自分が見たいと考えている人がいます。
もっと具体的に、「大学を卒業したら、地元に戻ると約束してきました!」という学生も毎年少なからずいます。
書き出してみて、自分の理想と現実とのギャップに、はじめて気づいた人もいるのではないでしょうか?
ぜひ、本格的な就職活動を始める前に、一度ぐらいはご家族や信頼できる人に話を聞いてもらうのもありだと思います。
将来について話すのが照れくさい人もいるかと思いますが、誰かに話すのは効果的なので複数の方にキャリア選択について話してみてください。

未来はまだまだ見果てぬもの、永遠に続くものと思うかもしれません。だからこそ、そんな先のことはわからないよ、もっと自由に考えたいよ、など、人によって就職活動という節目に考える内容も様々だと思います。ましてやご家族との関係性、家族の在り方、あなた個人のことも、これまた千差万別。型にはまる必要は必ずしもありません。
きっと、Step1〜Step6までを振り返ったことで、少しだけでも自分らしさ、自分の強みなるもの、弱みなるものも見えてきたのではないでしょうか。自己分析を就職活動で活かす本来の目的は、そこにあります。
公務員、教員、民間企業を問わず、雇う側は常に、自分たちと学生のマッチングを考えています。そうでなければ、早期の転職や少子高齢化の人手不足の中で、その企業の技術や伝統を長く維持しつづけることはできないからです。
この章で言葉にしていただいた「will」「can」「must」を、自らマッチングを考えるヒントにしてください。将来したいことは山ほどあっても、そこにたどり着くためには今のあなたにできる canが鍵となります。仕事が面白くなれば、新たな willが芽生えますが、きっとそのときにはあなたの can も増えているはず。ただし、mustはそれらの過程の中で常にあなたを悩ませるかもしれません。そのmustから逃れるために安易に転職をしたいと思うなら、それも個人の自由です。
でも大事なことを忘れないでください。
あなたの人生は、あなたがデザインするものです。
自分自身の人生は自分で描き、掴み取っていけることを願っています。
「自分の人生は、自分自身がデザインするもの」ぶっ刺さりました!

就活だけではなく、社会に出たあとも続いていくテーマです。自分の人生を良いものにしたいなら念頭において行動してください。

キャリアの描き方のまとめ
いかがでしたか?今回のワークで自己分析のやり方7Stepがすべて完了です。
自分自身の働く目的や、過去を振り返り改めて自分自身の理解が深まったでしょうか。また、現在の自分から将来自分自身が進みたい、描きたい、実現したい未来は見えてきているでしょうか。
就職活動の対策はたくさんあるように見えますが、私が考える重要なことは、テクニカルに面接を突破する方法や、かっこいいエントリーシートを書くことではなく、自己分析を深め、本当に自分自身の将来を考え、見通せる力を養うことだと考えています。
多くの学生が手探りの中で、やみくもに企業選びやキャリア選択をしてしまっている中で、あなたには、自分らしく自身のキャリアを進み続ける人材になってもらえることを願っています。