自己分析のやり方【Step6】就活に必要な自分らしさを表現するエピソードの作り方

就活の面接や選考の中で、
- 「あなたのモットーは何ですか?」
- 「自分のキャッチフレーズをつくってください」
- 「自分を表す漢字を教えてくだくさい」
というあなたの人生の軸や本質を知るための質問をされることが多いです。
ここからは、Step1〜Step5で自己分析を進めてきた結果を基に、面接での回答情報やエントリーシートに書ける状態にするワークを進めていきます。
Step6のワークを終了すると、今後の就職活動がかなりスムーズになるよ。

実際の面接対策やES対策につながりそうですね。

常日頃から準備して、いつでも面接やESでアピールできる状態を目指そう。

就活中よくあるのが、学生側は企業説明会のつもりで参加しても、企業によっては説明会終了後、その場で本日のアンケートと合わせてエントリーシートを書かせたり、人事との面談や面接をする会社もあります。
そんなときのためにも、自分らしさを表現できる言葉やエピソードを完成させ、いつでも確認できる状態にしておけば、安心できるのでしっかり取り組んでいきましょう。
自己分析で「自分らしさ」を表現できるようになる
「あなたのモットーは何ですか?」
この質問に即答できる人は少ないので、次のワークで、この”モットー”について考えながら自分らしさを的確に表現できる言葉やエピソードを探していきます。
あなたのモットーは何ですか?

私のモットーは「縁の下の力持ちになる」です。

普段から考えているとさらっと自分らしさを表現できるよね。

「自分らしさ」をもっとも表現できる言葉とエピソードを探す
・どうでもいい言葉や適当に書いた言葉では書かない
・できるだけ社会性のある言葉で書き上げる
・自己PR内容をしっかりと分析して、自分の人生や行動の軸となっている単語を活用して表現する
もし自分の軸となる「単語」が見当たらないという場合は、
自己分析のやり方【Step4】面接で活かせる!自分の性格や長所・短所を知る方法
自己分析のやり方【Step5】キャリア選択で重要な自分の価値観について考える
上記ワークを参考に、自分自身が大切にしている言葉、キーワードを思い返してみましょう。
あなたのモットー(信念)は何ですか? | |
そのモットー(信念)の理由とは? | |
自分のキャッチフレーズを作ってください | |
そのキャッチフレーズの意味とは? |
モットーやキャッチフレーズを最もよく証明するエピソードを3つあげてください |
① ② ③ |
あなたの夢を実現できる企業とは?(会社名・業種・職種など) |
筋の通った“自分軸”を探す
それでは、このワークにある各項目について考えていきましょう。
あなたのモットー(信念)は何ですか?
長い言葉でなくても構いません。たとえば、「迷ったら自分にとって厳しい選択をする」という言葉でもOKです。
最近話した学生がこんな言葉を書いていました。
「道を拓く」
この意味は、自分自身の行動は、誰かがつくった道を歩くのではなく、まだ誰もやったことがないこと、あるいは、まだ未開の領域に挑戦をし続けることが自分らしく、大切な価値観、モットーだということがわかったと言っていました。
その彼は、ITベンチャーで働くことを目指していました。
新規事業や自分手動で物事を進めていけるような環境に身を置くことが大切だと考えていたため、自分のモットーが実現できそうな会社の選考を受け、見事に第一志望の会社に入社することができていました。
そのモットー(信念)の理由とは?
このワークでは「なぜそれがモットーなのか?」を書き出します。
たとえば、先ほどのモットー「迷ったら自分にとって厳しい選択をする」の理由としては、「仮に、自分の人生の中で、何かを選択する機会があれば、自分にとって厳しい方を選ぶことにしています。そうすることによって自分の成長につながると考えているからです」などでOKです。
面接官に対し、ここまで話すことができれば、この時点で、あなたらしさ、あなたの考え方や人間性を相手にわかってもらうことができるはずです。
企業がその学生について最も知りたいことは、このモットー(信念)なのではないかと、つくづく私は思います。
信念がある学生には、一本、筋の通った軸があります。
それが志望動機にもしっかりつながっている学生には、何といっても自分が垣間見え、説得力があるからです。
面接やESで「自分のキャッチフレーズ」をアピール
今回のテーマは就活の武器になる「自分のキャッチフレーズをつくる」です。自分らしさを表す、キャッチフレーズがサラッと出て、かつ、理由や詳細がしかりしていれば人事や面接官からの目を引きやすくなります。
自分のキャッチフレーズを作ってください
まず、2通り考えることをお勧めします。
たとえば、1つ目は、「亀」。
そして2つ目は、「大器晩成」です。1つ目を言い換えて連想します。
第1のキャッチフレーズ
自分のモットーやイメージにぴったり合うものを選びます。この場合、たとえるものはモノでも、色でも動物でも構いません。
第2のキャッチフレーズ
その自分のモットーを四字熟語で表したものです。四字熟語ではなくても、第1のフレーズの意味がわかりやすく伝わりやすいように、短い言葉で表現してください。
かつては前者だけで充分でしたが、最近はよく「あなたを四字熟語で表すと何ですか?」という質問が出されています。
公務員の面接では、「川柳で表すと?」という質問まで出たことがあるそうです。
そんなことまで普段の生活では考えもしない学生が多いため、突然、面接で問われたときには、どの学生も誰もが知っていることしか答えられません。
たとえば、「一期一会」や「一生懸命」と答える学生が多いようです。
これではややインパクトに欠けますし、面接官に強い印象を与えられませんよね。
ここで大事なことは、自分の信念=モットーにその言葉が合っていなければ、まったく説得力がないということです。
面倒でも、熟語辞典などで自分にぴったりの回字熟語を探しておきましょう。
もう1つの注意点として、たまに、キャッチフレーズのところに、「カメレオン」と書いたり「玉虫色」などと書く学生がいます。意味は、「必要に応じてどんな色にも変身することができる」ということです。
皆さんは、このキャッチフレーズをいかが思われますか?
私は、人によっては誤解をされるのではないかと懸念します。
もしも、視線がキョロキョロして常に落ち着かない表情の学生がこの言葉を、上記のような意味で述べると、ずる賢い印象を与えてしまうように感じるからです。
キャッチフレーズも案外難しいものです。もちろん自由に選んで構いませんが、客観的に見て、”他人に悪い意味で誤解を与えないものであるか”までを、しっかり考えてみましょう。
社会性のある言葉、表現力を磨こう
さらに、そのキャッチフレーズを、具体的な文章で表現します。
<そのキャッチフレーズの意味とは?>
「亀」についての意味として、たとえば次のようなものがあります。
↓
「イソップ物語に出てくるウサギと亀の話からたとえてみました。
あの競争は、誰が考えてもウサギの勝利でした。しかし、亀は笑われても馬鹿にされても、最後まであきらめることなくゴールを目指して頑張りました。それに対し、ウサギはたかをくくってしまったがために、絶対に負けるはずのない亀に負けてしまいました。
↓
私は決して最後まであきらめないという、このモットーを活かし、社会人になってもどんなことにも最後まで歯を食いしばり、仕事を頑張り抜く所存です」
という自己PRができるでしょう。
「大器晩成」について自己PRをする場合、次のようなものも考えられます。
↓
「大器晩成とは、ご存じのように、大きな器は早くは完成しないという意味です。すなわち大人物となる人間は、普通より遅<大成するという老子の言葉です。
私は決して器用なほうではありません。ですから、何かを始める当初はライバルに大きく差をつけられることすらあります。
しかし私のモットーである最後まで粘り強くあきらめない心と姿勢があれば、最終的には大成することができると信じています。
ただぐずぐずして手をこまねいているわけではなく、少しでも早く、与えられた仕事が解決できるように、どんなときも精一杯、努力や工夫を重ねつつ、先を見すえて最後までやり抜く所存です」
大切なのは、社会性のある言葉で表現することです。
面接官に少しでも上手に自分をアピールするためには、言葉を選ぶことが大切です。たとえば、「なんとなくそれなりに部活動を頑張ってきた」よりも、「工夫しなければならないときには、少しずつ改善してきた」のほうが面接官受けはよいはずです。
就職活動を意識した今から、新聞に目を通したり、ニュースに耳を傾けたり、小説や読み応えのある漫画などからもあなたが活用できる言葉、言い回しが見つかるはずです。その都度、メモをとっておくことをお勧めします。
あなたらしさを引き出す自己PRのコツ
さて、完成したモットーやキャッチフレーズに、今度は”自分らしいエピソード”を加えることで、あなたらしさを引き出し、他の人と差がつく自己PRができるようになります。
モットーやキャッチフレーズを最もよく証明するエピソード
エピソードは必ず3つ探し出すことが大切です。
それも同じようなエピソードではなく、種類や場面の違うものがベストです。
たとえば、
1 勉強面
2 アルバイトやボランティア
3 部活やサークル
として、それぞれエピソードを探します。
場面を分けることのメリットは、企業によって、相手がどんな人物を求めているかをあらかじめ理解した上で、それに対し一番説得力のあるエピソードを自分で選ぶことができることにあります。
信念はその人にとって、原則、1つだと思いますが、企業に合わせて、証明すべきエピソードを組み替えることは、嘘をつくことではなく、賢い知恵だと私は考えます。
自分が見つけたあなたらしいエピソードを、相手企業を意識しながら、3つのパズル(エピソード)を組み替えていくというイメージです。
これができれば、きっとあなたの言葉が全体的に説得力を増すはずです。
だからこそ、どうでもいいエピソードでなく、偽りではない本物の説得力のあるエピソードをこれまでの人生の中から探してください。
エピソード選びの留意点を1つ。
成功体験ばかりよりも、”苦労した体験”が今こそ有効です。
最近の企業は、「挫折した経験はあるか」「これまでに最も困難だったことはあるか」という質問をよくしてきます。ストレス耐性がわかるのみならず、その学生の本質と成長ぶりがわかるからだと思います。
その問題が未解決であるなら、書き方に工夫が必要ですが、見事に乗り越えたのであれば、あなたにとって間違いなくプラスのエピソードになるでしょう。
希望する企業や業種、職種のイメージはあるか?
まずはイメージでいいですから、企業の固有名詞を書くことができる人は書いてみましょう。企業名が書けない場合には、業種でもよし、職種でも結構です。
あなたの夢を実現できる企業とは?(会社名・業種・職種など)
この業種、職種の話は、企業研究・業界研究の枠に入りますので、後ほど別途詳しく説明します。
とりあえず企業名を書くことができる人は、プレエントリーするタイミングに乗り遅れることなく、早々とそれぞれの詳細を調べることができるはずです。
今、この段階では書くことができなくても、企業研究後、こまめに書き入れておくことをお勧めします。
自己PRエピソードを作ってみよう
それでは、ワーク6に書いたモットーやキャッチフレーズを最もよく証明する“自分らしいエピソード”を入れた自己PR文を1つ作ってみましょう(400字)。
まとめ
自分らしさを表す言葉は見つかったでしょうか。
就活で自分を一言で表す言葉は持っていることで、面接やESなどでうまく自分を表現し有利に進めることが可能です。また、就活にとどまらず、自分自身の人生の指針となる言葉はあなたをより良い方向に導くことができます。
本当の意味での「自分らしさ」を導き出し、より良いキャリア、より良い人生を送れるようにしていきましょう。