自己分析のやり方

自己分析のやり方【Step3】大学生から現在の自分を「棚卸し」する方法

hiromichi

自己分析のやり方Step2では「小学生から高校生までの過去を棚卸しする」というワークを行いました。

自己分析のやり方Step3では、「大学生活」を中心に振り返っていきます。

面接で一番聞かれるのは「学生時代について」です。どの企業の選考でも質問されることが多いので、このStepで大学生活の日々を丁寧に思い出し、自分自身について話をできるように材料集めも兼ねて振り替えりをしていきます。

大学生活で何かすごいことをした記憶や思い出がありません・・・

あかり
あかり

小学校・中学校・高校時代とは比べ物にならないくらい、あなたは成長してきているはずなので、一つづつ思い出して振り返っていきましょう。

リオン
リオン

step3では高校生からどのように自分自身が変わったのか、あるいは、変わっていないのかを考えながら作業を進めていきます。今回も考えすぎることなく、書き出していきます。

大学生活〜現在の自分の「棚卸し」をする

まずは、下記表の各質問に対して、あなたが素直に考えた”結論”のみを書き出していきます。

そのあとで、各項目に対しての説明を記載していくので、説明を読んでから、”理由”の欄にあなたなりの考えを書き入れていきます。

結論は簡潔に書くことがポイントですよ。

リオン
リオン

結論理由(あなたの価値観)
なぜ今の大学を選んだのか
なぜ今の学部を選んだのか
目的を持って意識的に行っていることはあるか
学生時代に力を入れたこと
①学問的側面
学生時代に力を入れたこと
②趣味・特技・資格的側面
学生時代に力を入れたこと
③サークル・アルバイト・ボランティア・その他の側面
困難を乗り越えたエピソードはあるか
言いたいことを正確に伝えられる自信はあるか

あなたの”選択”の「なぜ」を明らかにする

上記の各項目であなたが書いた結論から、理由を探り、あなた自身の価値観を明らかにしていく具体的な方法を説明します。

自己分析ならではの「なぜ」と問いかけるあれですね

あかり
あかり

面接やエントリーシートで自分を表現するための材料集めができますよ

リオン
リオン

なぜ今の大学を選んだのか

「なぜ今の大学を選んだのですか」面接でよく聞かれる質問ですよね

あかり
あかり

私も面接をする際に聞きます。その人の選択や意思決定の基準を知れる質問ですね。

リオン
リオン

「大学を選んだ理由=会社を選ぶ基準」と紐づくことが多いので、その理由を自分の言葉で話せるようにしておくと就活で役立ちますよ。

リオン
リオン

「なぜ今の大学を選んだか」という問いは、面接でも聞かれることが多いですし、実はあなたの今後の“会社選び”にもリンクすることがあります。

大学によっては、学生の答えの中に、「ブランドがあるから」「有名だから」はたまた「親、先生の勧め」「就職に有利だから」などという結論が挙げられます。

そんな学生に対し、自分の学歴や大学に何らかのコンプレックスを持っている学生は「付属校だから」「指定校だったから」という学生がいたり、中には「ここしか受からなかったから」という結論もあります。

「ここしか受からなかったから」という結論は、事実であっても考え方としてはあまりにも消極的です。

仮に、面接官が「なぜ当社を志望するのですか?」と質問したときに、「御社以外、全部面接で落ちたからです」と答えているのと同じです。

こういう回答しちゃうと未来へのワクワク感や主体性が無いように見えちゃいますね。

あかり
あかり

一方で、「ブランドがあるから」「有名だから」という答えならば、企業は認めてくれるのかというと、それも少し違います。

もちろん棚卸しの段階では、自分を素直に書き出すことが重要なスタンスなのでそのままで結構です。

しかし、自分が社会に最初に出る就職先を、こんな考えで選び、面接官にそう答えたとしたら、これまた苦笑されても仕方がありません。

あなたにとって、なぜブランドが大切なのか、有名であることが大切なのでしょうか?
ここは、自分の価値観にダイレクトに触れる部分ですから、理由のところには、“大学を選んだ理由について、肯定的かつ他人が納得できる表現で”しっかり言葉にしてください。

なぜ今の学部を選んだのか

「得意科目だった」「好きな分野だから」などが多いと思います。

書いた内容が、小学生→中学生→高校生の得意科目の延長線上であれば、間違いなく、それはあなたの職業選びのヒントになります。

たとえば、小学生から高校生まで、国語がずっと得意で文学部に進んだとしたなら、職業としては、数的処理が必要な仕事や、白黒をはっきりとつけなければならない仕事、感情などは考慮しない仕事などは選ばないほうが無難だと思います。

もちろんそんなに簡単に割り切れるものではありませんが、小学生から好きな科目を、大学でも専攻に選んだということは、あなたにとって「できること=向いていること=”適性””強み”に直結することだと考えていいはずです。

また人によっては、「経営者になりたいから」「技術者になりたいから」、あるいは「就職に有利だから」などもあると思います。

将来の夢や漠然とした目標のために学部を選んだという人も、「なぜそれを選んだのか?」ということをじっくり考えていきます。

そして、大学での学問で得たものが、あなたの価値観をどのように変えたのか(まったく向いていなかったのか)など、自分が考える自分の“適性”について、理由の欄に書き入れていきます。

大学時代に何か1つでもやり遂げたものがあるか?

大学生になっても勉強“だけ”を頑張っている人がいます。もちろん学生の本分は勉強ですから、責めるべきことではありません。

しかし企業は、高校生とは違い、半分大人で、自由な大学生活だからこそ、いろいろな意味で有意義に過ごした学生に興味があります。
主体性を持ち、好奇心や向上心にあふれた学生であれば、好印象を持たれるはずです。

目的をもって意識的に行っていくことはあるか

大きなトピックである必要はありません。身近なテーマ、たとえば「一日15分読書を目標にした」などでも構いません。何かしら見つけておきましょう。
何もないより、あったほうがいいからです。あなたのオリジナリティがそこからきっと見えてくるはずです。
なぜそれを行っているのかという理由とともに、そこから“あなたらしさ”を表現する言葉が見つかれば、書き添えておきましょう。

学生時代に力を入れたこと

ときどき「特になし」という学生がいます。もちろん素直に書き出すためのシートですから、それでも構いません。

しかし、本当に何もなかったのでしょうか?

仮に、「この大学しか受からなかったから」という理由で、今の大学生活を始めたあなたが、本当に大学時代に力を入れたことが何もないならば、これまでの3年間を、もしかしたら無駄に過ごしてきたことになってしまいます。

この辺りは、面接でしっかり問われる部分です。
適当にごまかすのではなく、誤解されないように、
①②③の各項目について、その理由と自分の考えをしっかりとまとめておきましょう。

学生時代に力を入れたことは・・・改めて聞かれると困りますね

あかり
あかり

「ガクチカ」と呼ばれる就活でトップクラスに聞かれる質問項目だね。

リオン
リオン

現時点でスラスラ出てこなくとも、就活のために準備すれば大丈夫です。時間をかけて準備をしましょう。

リオン
リオン

学問的側面

サークルやアルバイトなどに没頭しすぎて、勉強を頑張らなかった人もいると思います。自己分析上は真っ正直で結構ですが、仮に面接でそう答えた学生を、企業はこんなふうに感じると思います。

「この学生は、仕事よりもアフターファイブで頑張るタイプだな」

こんな評価をもらったとしたら、良い評価は少し厳しくなるかもしれないです。

学生の本分は、しつこいようですが勉強。ごまかすのはよくありませんので、これから、少し勉強に身を入れて、偽りではない回答ができるよう頑張ることをオススメします。

理由には、”どのように勉強を進めてきたが”などの具体的なエピソードを書くようにします。

趣味・特技・資格的側面

趣味・特技について。これらはエントリーシートはもちろんのこと、履歴書や面接でも問われる質問です。趣味は、前回の自己分析ワークstep2でも述べたように、あなたの価値観が見えやすい部分でもあります。

小学生から同じような趣味を持っていたならば、これもまたあなたの仕事観や適性、職業選択のヒントになるはずです。

資格について。「普通運転免許」だけではちょっと残念です。
資格マニアになる必要はありませんが、大学時代にサークルやアルバイトという学問以外の活動に加え、資格取得の勉強までやりとげ、かつ取得した資格を履歴書に書けるならば、あなたにとって非常に大きな強みになるはずです。

特に、その有している資格が、あなたが選んだ企業や職種に直結するものならなおさらです。書類選考時から、「この学生は即戦力になるかも!」と思われ、プラスの効果をもたらす場合もあるからです。

「資格の1つぐらい取っておけばよかった」と今さらながら思うでしょう。または「トライしたけれど、不合格だった・・・」と残念がる方もいるかもしれません。

しかし嘆かなくても大丈夫です。ここにはちょっとした裏ワザがあるからです。
たとえば、秘書検定1級を目指し頑張っていた学生が、6月の試験で不合格になった場合。資格欄に「なし」と書く必要はありません。

「秘害検定1級(〇〇〇〇年〇月受験予定)」
と書きましょう。

社会人の転職の場合には、この書き方は知恵として広<活用されています。モノは言い様ではなく、書き様ですね。

だからといって、取るつもりもない資格を書くのは絶対にダメです。それではすべてが台無しになってしまいます。

なぜなら、面接を受けるときには、その結果が出ているかもしれませんし、結果には関係なく面接官から問われる可能性があるからです。

もしも嬉しい結果が出た場合には、自分のほうから人事に対して、先に提出した書類に訂正をお願いするなど、真面目に取り組んだ誰を企業に自分から伝えることが大切です。
さらに、なぜその資格を取ろうと頑張っているのか、理由を書き込んでください。

サークル・アルバイト・ボランティア・その他の側面

学生時代、ほとんどの学生がアルバイトをしているようですが、ときには何もしたことがないという方もいらっしゃいます。

もちろん人それぞれですが、これもまた、企業はアルバイト経験を社会経験とみなし、何もしないよりも、アルバイト経験ぐらいはあったほうがよいと考えています。

友達や先輩・後輩だけの狭い世界でのコミュニケーションよりも、アルバイトやボランティアを通した実社会でのコミュニケーション経験があるほうが、就職活動中も自分のために大変有利になります。

ただし、これから慌ててアルバイトを探そうとする人に、1つだけ気をつけてほしいことがあります。自分自身の性格が内気、消極的、人見知りなどという自覚がある人は、「開店前の商品の品出し」というアルバイトは選ばないほうがベターです。

その仕事そのものが悪いのではなく、ほとんど人と会話をすることのない仕事だからです。企業が求める人物像として、コミュニケーション能力が求められる以上、人との関わりが少ないアルバイトの場合には、その学生の適性をネガティブに想像される懸念があるからです。

今からアルバイトを始めるのはちょっと時間的に無理という人は、短期のボランティアでもOKです。社会に出る一歩手前の段階で、なんとか社会との接点を作っておきましょう。

理由のところには、”そのアルバイトをした期間(長い場合はなお可)”や、”得られたこと”などを積極的に書いてください。
エントリーシートや面接で自分自身をアピールするエピソードとして使える大事な部分です。

困難を乗り越えたエピソードはあるか

中学校や高校時代よりも、いろいろな経験をして人生の幅を広げられる大学時代だからこそ、今までに直面したことのない大きな壁にぶち当たったこともあるはずです。困難を乗り越えた経験のある人は強いですし、その人の自信にもつながります。

これは企業にとって、あなたの人間性を知るための重要な質間です。あなたにとって思い出したくもない困難こそ、それに打ち勝ったという結果がある場合、企業はあなたを高く評価してくれるはずです。

どんなことでも構いません。しっかりと思い出し、理由のところには”大学〇年生のときに、何があって、それをどう乗り越え、今現在の自分がどんなふうに成長したのか”まで、言葉にしていきます。

言いたいことを正確に伝えられる自信はあるか

ここまでの作業を素直に書いた結果、自分には何もない、何もできない・・・と自己嫌悪に陥る必要はありません。

今、あなたはそのことに気がついたのですから、これからコミュニケーション能力を高める努力と、何かにチャレンジすることを始めればいいのです。

過去のことは変えることはできませんが、今日そして明日からの新しい未来は、自分の意志と行動で、より良く変えることができるはずです。

その意味でも、理由のところには、”今の自分に欠けているもの”をしっかりと書き出すことが大切です。

小さい頃から何も変わらず、まっすぐ順調に成長した人もいれば、小さい頃は明るくて積極的だったのに、高校生になってから友人関係などの影響で、暗く消極的に変わってしまった人もいると思います。

しかしそんなあなたでも、大学生という今現在、それまでの暗さがなくなって、もう一度明るくなり、消極的だった自分が積極的に変わっている場合もあるはずです。

まさに大学生活とは、高校生までとは比較にならないくらい、大きなコミュニティの中にいるということなのです。

そして、その延長線上にあるのが就職先。ここまでの時点で、あなたの価値観は少し見えてきていますか?

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リオン
リオン
HR業界19年|上場HR企業のGM
HR業界19年|上場HR企業でGMとして現役就活生支援&企業コンサルティングの部門を統括。国家資格キャリアカウンセラー、ストレングスコーチ、7つの習慣の資格をもち全国の就活生支援を行っている。また、企業人事向けセミナーや300社以上の採用コンサルティングに従事しており、就活生と採用人事側双方の視点をもちながら人と組織の成長を支援している。
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